ダブルスの試合で、サーブのルールや順番があいまいなままプレーしていないでしょうか。
シングルスと違い、ダブルスのサーブはサービス順・コートチェンジ・レシーブ位置など独特の決まりが多く、ここを理解していないと点数計算やローテーションで混乱しやすくなります。
本記事では、最新のルールに基づいて、ダブルスのサーブに関する基本から実戦で迷いやすいケースまで、図解の代わりに表や囲み解説を用いながら整理して解説します。
初心者はもちろん、経験者がルール確認に使える内容になっていますので、ぜひじっくり押さえてください。
目次
バドミントン ダブルス ルール サーブの基本を押さえよう
ダブルスのサーブルールは、バドミントン競技規則に明確に定められており、シングルスとはサービスコートの使い方や順番の考え方が異なります。
特に、ラリーポイント制21点マッチでは、どの点数のときにどちらのサービスコートからサーブを打つか、誰がサーブ権を持っているかを正しく理解しておくことが重要です。
ここをあいまいなままにしていると、競技会では相手や審判と認識のずれが生じ、試合の流れが止まってしまうこともあります。
まずはサーブの基本要件とダブルス特有のポイントを整理し、後の細かなケーススタディを理解しやすくしていきましょう。
ルールを覚える際は、用語を正確に理解することも大切です。
サービスコート、サーバー、レシーバー、フォールトなど、バドミントン特有の言葉を正しく押さえることで、競技規則の文章をそのまま読んだときにも内容をイメージしやすくなります。
この章では、ダブルス全体像の中でサーブがどんな位置付けにあるかを説明し、次の見出しでより細かいルールや順番の決まりに踏み込んでいきます。
ダブルスにおけるサーブの役割と特徴
ダブルスでは、サーブは単にラリーを開始するだけでなく、戦術の起点として非常に重要な役割を担います。
サーブが甘く浮くと、一気に攻め込まれて不利な展開になりやすいため、ルールを理解したうえで、コース・高さ・スピードをコントロールする必要があります。
また、ダブルスは2人でコートをカバーするため、サーブ直後のフォーメーションも重要で、サーバーとパートナーがどのようにポジションを取るかによって、有利に攻められるか守らされるかが変わってきます。
ルール面では、ダブルスは左右のサービスコートとローテーションの仕組みがあり、誰がどちら側からサーブを打つかがシングルスよりも複雑です。
しかし、基本原則さえ理解すれば、あとはパターンとして整理することができます。
このあと詳しく説明しますが、サーブはサーバー本人だけでなくパートナーの位置やレシーブ側2人の位置にも大きく関係しており、試合を通じて常に変化し続ける要素だと理解しておきましょう。
シングルスとの違いを押さえることの重要性
ダブルスのサーブルールを理解するうえで、シングルスとの違いを比較しながら覚えると効率的です。
シングルスはコートが縦長、ダブルスは横が広くて奥が少し短いというコートの違いがありますが、サービスコートの使い方やフォルトラインも異なります。
特にサーブでは、ダブルスはサービスコートが横に広がる一方で、奥のラインが一段手前になるという点が、初心者が最初につまずきやすいポイントです。
また、シングルスは自分一人の点数と位置だけを把握すれば良いのに対し、ダブルスは相方との役割分担やローテーションが加わります。
このため、サーブ権の移動やサービス順を勘違いしやすく、スコアボードの確認や審判とのコミュニケーションもより重要になります。
次の章では、この違いを踏まえたうえで、ダブルス特有のサービス順とサービスコートの決まり方について、具体的に解説していきます。
ラリーポイント制とサーブ権の関係
現在のバドミントンはラリーポイント制21点マッチが標準で、サーブ権を持っているかどうかにかかわらず、ラリーに勝った側に1点入る方式です。
ただし、サーブ権を持っている側だけが得点と同時にサーブを継続できるという点が重要で、ラリーに負けた側は相手にサーブ権を渡します。
このサーブ権の移動と点数の偶数・奇数が、ダブルスのサービス順やサービスコートの決まり方とリンクしています。
ラリーポイント制では、1点ごとにサーブがどちらに移るかを意識しやすいため、昔のサービス制に比べると流れが分かりやすくなっています。
一方で、ダブルスでは2人ずつ計4人の位置が変わるため、得点表を見ながらサーブ権とポジションを管理するスキルも求められます。
この仕組みを理解しておくと、試合中に「今どちらがサーブだったか」「どちら側から打つべきか」といった迷いを大幅に減らすことができます。
ダブルスのサービス順とポジションの基本ルール

ダブルスのサーブを正しく理解するための核となるのが、サービス順とサービスコートの関係です。
試合開始時に誰がどちらのサービスコートからサーブを打つかを決め、その後、点数の偶奇やラリーの勝敗に応じて、サーバーとレシーバー、そして左右の位置が変化していきます。
ここで混乱しないためには、ルールの文章を丸暗記するのではなく、「得点が偶数なら右、奇数なら左」というようなシンプルなパターンに落とし込んで覚えることがポイントです。
また、サービス順はゲームを通じて固定されており、ペア内のどちらが先にサーブを担当するか、相手ペアのサービス順とあわせて4人の順番が回転していきます。
この原則を理解していれば、複雑に見えるローテーションも整理されて見えます。
以下で、具体的な基本ルールを整理していきましょう。
試合開始時のサーバーとレシーバーの決め方
試合開始時はトスによってサーブ権またはコートサイドを選択し、サーブを選んだペアのうちどちらの選手が最初のサーバーになるかを決めます。
このとき、最初のサーバーは必ず右側のサービスコートからサーブを打つという点が重要です。
相手ペア側では、最初のサーブをレシーブする選手を1人決め、その選手が最初のレシーバーとなります。
ここで注意したいのは、一度決まったサービス順はゲーム中ずっと維持されるということです。
たとえば、自分のペアがAとB、相手ペアがCとDとすると、ゲームを通じて「A→C→B→D」のように順番が回るイメージです。
ただし、全員が必ずしも均等にサーブするわけではなく、失点した側から相手にサーブ権が移るため、展開によっては同じ選手が続けてサーブする場面も出てきます。
サービスコートと得点の偶数・奇数の関係
ダブルスでは、サーブをする側のペアの得点が偶数か奇数かによって、サーバーの立つサービスコートが決まります。
基本ルールは次の通りです。
| サーブ側の得点 | サーバーの位置 |
| 偶数(0,2,4,…) | 右サービスコートからサーブ |
| 奇数(1,3,5,…) | 左サービスコートからサーブ |
たとえば、サーブ側のスコアが4点であれば右サービスコートから、5点なら左サービスコートからサーブすることになります。
このルールはゲームの最初から最後まで一貫して適用されるため、迷ったときは「自分たちの得点の偶奇」を確認する癖をつけるとよいでしょう。
なお、この偶数・奇数のルールはサーブする側の得点にのみ基づき、レシーブ側の得点は関係しません。
したがって、スコアが10対11であれば、サーブ側が10点なら右から、11点なら左からサーブというように、サーブ権を持つペアだけを見ればよいことになります。
ローテーションの基本パターン
ダブルスのローテーションは一見複雑に感じられますが、基本的には次の2つのルールで説明できます。
- サーブ側がラリーに勝った場合:同じサーバーがサービスコートを移動して続けてサーブ
- レシーブ側がラリーに勝った場合:サーブ権が相手に移り、その時点の得点に応じた側からサーブ
このとき、レシーブ側の選手がラリーに勝ってサーバーになると、その選手が新しいサーバーとして固定されます。
ペアの中でサーブを打つのは常に1人だけで、相方はその都度反対側のサービスコートに立ちます。
サーブ側の得点が増えた場合は、その得点に応じて左右のサービスコートが自動的に決まるため、「得点に合わせてサーバーとパートナーの位置が入れ替わる」と考えると分かりやすくなります。
このローテーションを理解しておけば、試合途中で「今どちらがサーブを打つべきか」を素早く判断できるようになります。
ダブルス特有のサービスコートとイン・アウトの判定
ダブルスでは、サーブが有効となるエリア、つまりサービスコートとイン・アウトの判定ラインがシングルスとは異なります。
特にサーブ時に有効なエリアは、前後左右すべてのラインが関係しており、どこまでがインかを正しく理解していないと、せっかくのナイスサーブがフォルト扱いになることもあります。
ここでは、ダブルス専用のサービスコートの範囲と、サーブ時に気を付けるべきイン・アウトの判定基準を整理します。
また、サービスラインはサーブのときとラリー中で適用されるラインが異なります。
サーブ時はショートサービスラインとロングサービスラインが重要になり、ラリー中はベースラインが主な基準となります。
これらを混同しないよう、表を使いながら違いを整理していきましょう。
ダブルスのサービスコートの範囲
ダブルスのサービスコートは、横方向はダブルスサイドラインまで、縦方向はショートサービスラインからロングサービスラインまでが有効範囲です。
ロングサービスラインはベースラインより内側にあるラインで、ダブルスのサーブにのみ適用されます。
このため、ダブルスのサーブはシングルスに比べて奥行きがやや短く、その分ロングサーブを打つときには距離感の調整が必要になります。
左右の範囲については、ダブルスではサーブ時もラリー中も常にダブルスサイドラインが適用されます。
これにより、シングルスよりも幅が広くなるため、ショートサーブやドライブサーブでサイドラインぎりぎりを狙う戦術も有効になります。
ただし、ライン上にシャトルが触れればインとなるため、ジャッジの際はラインに触れているかどうかまで意識して判定する必要があります。
サーブ時のイン・アウト判定ライン
サーブ時にイン・アウトを決めるラインは、シングルスとダブルスで大きく異なります。
ダブルスのサーブについて整理すると、次のようになります。
| 方向 | ダブルスサーブの有効範囲 |
| 前後 | ネット側はショートサービスライン、奥側はロングサービスラインまで |
| 左右 | ダブルスサイドラインまで(フルワイド) |
つまり、ショートサービスラインより手前にサーブが落ちればフォルト、ロングサービスラインより奥(ベースライン付近まで飛んだ場合)もフォルトになります。
一方、左右についてはダブルスサイドラインまで有効のため、シングルスよりもワイドに攻めることができます。
また、サーブ時にはネットに当たって相手コートの有効範囲内に落ちた場合もインです。
ネットインは有効なシャトルであり、再サーブにはならない点を誤解しないように注意しましょう。
このようなイン・アウトの基準を正しく理解しておけば、攻めたサーブを打つときのリスク判断もしやすくなります。
シングルスとのラインの違いを比較
シングルスとダブルスでは、サーブ時に使われるラインが異なるため、比較しながら覚えるのがおすすめです。
次の表で違いを整理してみましょう。
| 項目 | シングルスサーブ | ダブルスサーブ |
| 左右の範囲 | シングルスサイドラインまで(細いコート) | ダブルスサイドラインまで(広いコート) |
| 奥の範囲 | ベースラインまで有効 | ロングサービスラインまで(ベースラインより手前) |
| 前の範囲 | ショートサービスラインまで | ショートサービスラインまで |
このように、前側は両方ともショートサービスラインまでですが、左右と奥のラインが大きく違います。
特に、ダブルスのロングサービスラインは、試合中によくフォルトの原因になるポイントなので、練習の段階からライン感覚を体に覚えさせておくことが大切です。
シングルスとダブルスを両方プレーする選手は、アップや練習中にその日の種目に合わせてラインをしっかり確認するよう心掛けると、試合でのミスを減らすことができます。
ダブルスのサービスフォルトとよくある反則
いくら良いコースにサーブが打てても、サーブのフォームや打ち方がルールに反していればフォルトになってしまいます。
ダブルスのサーブフォルトはシングルスと共通のルールが中心ですが、ダブルス特有のプレッシャーから、緊張や焦りがフォームの乱れを生み、思わぬ反則につながることがあります。
ここでは、サーブ時の姿勢やインパクト位置、フェイントのかけ方などに関するフォルトまで、よくある事例をまとめて解説します。
特に競技会では、審判がサービスジャッジを厳しく行う場合もあり、普段の練習から正しいフォームを身につけておくことが重要です。
これらのルールを理解し、体に染み込ませておけば、重要な場面でも安心してサーブが打てるようになります。
サーブの高さ・ラケット位置に関するルール
サーブのフォームに関して最も重要なのが、インパクト時のシャトルとラケットの位置です。
主な要件は次の通りです。
- インパクトの瞬間、シャトルはサーバーの腰の高さより下になければならない
- ラケットヘッドは、インパクト時にラケットのグリップよりも明らかに低い位置になければならない
- ラケットの動きは前方への連続した動きであること
ここでの腰の高さとは、選手の最下あばら骨の位置を基準とする考え方が採用されており、あまり高い位置で打つとフォルトと判定される可能性があります。
また、ラケットヘッドがグリップより上がっていると、スマッシュのような上からの打ち下ろしとみなされ、これもサービスフォルトになります。
ダブルスでは低く速いサーブを打とうとして、ついインパクト位置が上がりがちです。
自分の打点が適正かどうかは、指導者やチームメイトに横から確認してもらうとよく分かります。
足の位置とフットフォルト
サーブ時の足の位置もフォルトの対象となります。
主なポイントは次の通りです。
- サーブモーションが完了するまで、両足の一部はコート面についたままでなければならない
- サーブ時にラインを踏んでも反則ではないが、サーブ動作中に足が滑るように動くことは認められない
- ジャンプしながらのサーブは不可
つまり、サーブを打つ際には足を固定し、前後左右に大きくずらさないことが求められます。
ダブルスでは、サーブ後にすぐに前に出たり後ろに下がったりするため、体重移動の勢いでサーブ動作中に足がずれてしまうことがありますが、これはフットフォルトになる可能性があるため注意が必要です。
特に、ドライブサーブや攻めのショートサーブを打つときは、上半身のひねりと素早い体重移動を行うため、足を滑らせてしまいがちです。
フォームを見直し、インパクトまではしっかり足を固定し、打った直後に動き出すタイミングを身につけるとよいでしょう。
フェイントとスロ―サーブに関する注意点
試合ではサーブにフェイントを入れて相手のリズムを崩すことがありますが、過度なフェイントや不自然なストップ動作はルール違反となります。
ルールでは、サーブモーションは前方への連続した動きであり、途中で明らかに動作を止めたり、何度もラケットを揺らしたりするのは認められていません。
また、故意に極端に遅いテンポで構え続けるいわゆるスロ―サーブも、試合の進行を妨げる行為として注意や警告の対象となる場合があります。
ダブルスではテンポよくリターンしたい選手が多いため、サーバーが間を取りすぎると不満がたまりやすく、試合全体の雰囲気にも影響します。
適度なフェイントは戦術として有効ですが、ルール範囲内で行うことが求められます。
サービス順がややこしいケースの具体例と考え方
ダブルスのルールを頭では理解していても、実際の試合中に「次は誰がどこからサーブだっけ」と迷ってしまうケースは多くあります。
特に、長いラリーや連続得点・連続失点が続くと、サーブ権とサービスコートの把握が難しくなります。
ここでは、実戦で混乱しやすい具体例を取り上げ、どのように考えれば素早く正しいサービス順にたどり着けるかを解説します。
ポイントはいつでも「サーブ側の得点の偶奇」「ゲーム開始時のサービス順」「直前にサーブしていた選手」の3つに立ち返ることです。
これらを確認できれば、大抵の状況で正しいサーバーを導き出すことができます。
得点が連続して動いたときのサービス順
例えば、自分たちのペアがサーブ権を持ったまま連続で3点取ったとします。
このとき、サーバーとサービスコートはどのように変化するでしょうか。
ルールに沿って整理すると、次のようになります。
- サーブ側の得点が偶数の場合:右サービスコートからサーブ
- ラリーに勝てばサーバーは同じ、サービスコートだけ左右入れ替え
たとえば、スコア0対0でAが右からサーブを打ち得点、1対0になったら得点が奇数なのでAは左から続けてサーブします。
再び得点して2対0になれば、今度は偶数なのでAは右からサーブ。
このように、連続得点時はサーバーは変わらず、コートだけが左右に移動すると覚えておけば整理しやすくなります。
一方で、レシーブ側がラリーに勝ってサーブ権が移ると、今度はレシーブ側にいた選手のうち、そのラリーでレシーブをしていた選手が新しいサーバーとなります。
ここを混同しなければ、連続得点とサーブ権の切り替わりを見分けることができます。
サーブ権が相手に移ったときに誰が打つか
サーブ権が相手に移ったときは、「どの選手が新しいサーバーになるか」でよく混乱が起きます。
基本的な考え方は、直前にレシーブしていた選手が、そのまま新しいサーバーになるというものです。
そして、その時点の自分たちの得点が偶数であれば右側、奇数であれば左側のサービスコートからサーブを行います。
例えば、自分たちのペアBがレシーバーとしてラリーに勝ち、スコアが5対4で自分たちが5点になったとします。
この場合、自分たちは新しいサーブ側となり、Bがサーバーに変わります。
自分たちの得点は5点で奇数なので、Bは左サービスコートからサーブを打つことになります。
このように、サーブ権が移る場面では「誰がレシーブしていたか」と「その時点の得点」をセットで確認すると、サービス順を簡単に判断できます。
間違った位置からサーブしてしまった場合の扱い
公式ルールでは、誤った位置からサーブやレシーブを行った場合でも、ラリーが終了するまでに気づかなければ、そのラリーの結果は有効とされています。
つまり、途中で気づいてもラリーを止めず、ラリー終了後に正しい位置関係に修正することになります。
得点そのものは取り消されず、以降のポイントから正しいローテーションへ戻します。
一方、ラリー中に審判や選手が誤りに気づき、ラリーを即座に止めた場合には、そのポイントはレット(やり直し)として扱われることがあります。
ただし、適用の細かい判断は審判に委ねられることが多いため、競技会では自己判断でラリーを止めず、違和感を感じたらラリー終了後に確認するのが無難です。
日頃から正しいローテーションを意識して練習しておくことで、このような混乱を未然に防ぐことができます。
実戦で役立つダブルスのサーブ戦術とポジショニング
ルールを理解したうえでさらに上達を目指すのであれば、サーブそのものの質と、サーブ後のポジショニングが重要になります。
ダブルスではサーブ1本から攻撃に転じられるかどうかでラリーの主導権が大きく変わり、上級レベルになるほどサーブとレシーブの駆け引きが勝敗を分ける要素になります。
ここでは、ルールの範囲内で効果的に使えるサーブの種類とコース選択、そしてサーブ後の陣形づくりについて、基礎的な考え方を解説します。
初中級者の方でも実践しやすい内容を中心にまとめていますので、練習メニューを組む際の参考にしてみてください。
基本のサーブ種類と使い分け
ダブルスのサーブで主に使われるのは、次の3種類です。
- バックハンドショートサーブ
- ロングサーブ(ハイサーブ)
- ドライブサーブ
現在のダブルスでは、バックハンドショートサーブが最も多用される基本のサーブです。
ネットすれすれの高さからサービスライン付近に落とし、相手に攻撃されにくい低い軌道を目指します。
一方、ロングサーブは相手のバック側奥深くを狙うサーブで、特に相手のリターンが前に詰めてくるタイプの場合に有効です。
ただし、ダブルスのロングサービスラインを越えるとすぐフォルトになるため、距離感の調整が難しい側面もあります。
ドライブサーブは、相手の肩口付近を狙うような速いサーブで、相手の意表を突いてレシーブミスを誘う狙いがあります。
ただし、失敗すると簡単に叩かれてしまう高リスクのサーブでもあるため、使う回数やタイミングは慎重に見極める必要があります。
サーブコースと相手フォーメーションの読み方
ダブルスでサーブを打つ際には、相手ペアの立ち位置やフォーメーションを観察し、その弱点を突くコースを選ぶことが重要です。
例えば、相手が攻撃的に前衛と後衛をはっきり分けて構えている場合、前衛の足元やバック側に低いショートサーブを集めると、前衛が思うように攻撃できず、苦しい体勢でレシーブをさせることができます。
一方で、相手が二人とも後ろ寄りに引いて守備的に構えている場合には、ネット前のスペースを狙ったタイトなショートサーブが有効です。
また、サーブを同じコースに偏らせると相手に読まれやすくなるため、基本は安全なコースを軸にしつつ、ときどき逆サイドやロングサーブを混ぜることで、相手の予測を外すことができます。
サーブ後の前衛・後衛ポジションの基本
ダブルスでは、サーブ後のポジショニングが非常に重要です。
一般的には、サーバーがやや後衛寄り、パートナーが前衛寄りのポジションを取り、サーブからそのまま攻撃的なフォーメーションに移行できるようにします。
バックハンドショートサーブを打った場合、サーバーはやや後ろに構えながら相手のロブに対応し、パートナーはネット前でプッシュやブロックを狙う形が基本です。
ただし、相手の得意なリターンコースや左右の利き腕によって、細かな立ち位置は調整する必要があります。
例えば、相手のレシーバーがフォア側ショートリターンを得意としている場合には、前衛の選手をそのコースに近い位置に立たせておくことで、速い展開に対応しやすくなります。
サーブは単発のショットではなく、その後のフォーメーションまで含めたセットプレーとして設計することが、ダブルスで勝つための鍵となります。
初級者が混乱しやすいポイントと覚え方のコツ
ダブルスのサーブルールは、最初のうちはどうしても複雑に感じられます。
特に、誰がどちらのサービスコートからサーブするのかという点は、実際の試合中に混乱しやすいポイントです。
しかし、押さえるべき原則は限られており、整理して覚えれば難しくありません。
この章では、初級者がつまずきがちな点を取り上げつつ、シンプルに覚えるためのコツを解説します。
また、練習や試合中に使える簡単な確認方法も紹介しますので、チームやペアで共通のルール認識を持つことにも役立ちます。
右コート・左コートの覚え方
最も基本的で重要なルールが、「サーブ側の得点が偶数なら右、奇数なら左」という原則です。
これを覚えるためのコツとして、次のような覚え方があります。
- ゲーム開始0点(偶数)は右からスタート → 偶数は右と覚える
- 1点目を取ったら左、2点目で右に戻る → 点数が増えるごとに左右が交互に変わる
つまり、偶数は右、奇数は左という単純なパターンが続いているだけです。
迷ったときには、まず自分たちの得点を確認し、その値が偶数か奇数かを考える癖をつけるとよいでしょう。
また、練習中からスコアを声に出しながら左右の位置を移動することで、体で感覚的に覚えることができます。
これは初級者だけでなく、審判がいないセルフジャッジのゲームを行う際にも有効です。
ペアごとのサービス順をシンプルに整理する
ダブルスで混乱しやすいもう一つのポイントが、ペア内と相手ペアを合わせた4人のサービス順です。
これをシンプルに整理するためには、それぞれのペアで「サーブ係の順番」を決め、紙や頭の中で環状に配置しておくと分かりやすくなります。
例えば、自分たちのペアがAとB、相手ペアがCとDとしましょう。
試合開始時にAがサーバー、Cがレシーバーで始める場合、「A → C → B → D → A → C → …」というように順番が回っていくイメージを持ちます。
実際には連続得点やサーブ権の移動により全員が均等にサーブするとは限りませんが、ルール上の順番は常にこのサイクルに沿っています。
図を書いて整理しておくと、試合中にサーブ順が分からなくなったときでも、すばやく正しい位置に戻ることができます。
練習で取り入れたい確認ルーチン
ルールを確実に身につけるには、日々の練習の中で反復して確認することが不可欠です。
おすすめのルーチンとして、次のようなものがあります。
- ラリーごとにスコアとサーブ側を声に出して確認する
- サーブを打つ前に「偶数右・奇数左」をペアで確認する
- サーブ権が移ったときは「誰がレシーブしていたか」を必ず口頭で確認する
こうした習慣をつけることで、公式戦でも自然と正しいサービス順とポジションを取れるようになります。
特に初級者同士でゲーム練習をする場合は、お互いに教え合うつもりでスコアとポジションを確認し合うと、理解が早く進みます。
また、コーチや経験者がいる場合は、分からなくなったタイミングで一緒にローテーションを確認してもらうと、自分では気付きにくい勘違いや癖を修正しやすくなります。
まとめ
ダブルスのサーブルールは、最初は複雑に見えますが、「サーブ側の得点が偶数なら右・奇数なら左」「レシーブで取った人が次のサーバー」という2つの原則を押さえれば、全体像がすっきりと整理できます。
また、シングルスとはサービスコートやイン・アウトの判定ラインが異なるため、特にロングサービスラインとダブルスサイドラインの使い方をしっかり理解しておくことが大切です。
フォーム面では、インパクト位置やラケットヘッドの高さ、足の固定といったサービスフォルトの条件を守ることが前提となります。
そのうえで、ショートサーブを基本にロングサーブやドライブサーブを織り交ぜ、サーブ後の前衛・後衛ポジションを整えることで、試合の主導権を握りやすくなります。
日常の練習からスコアとサービス順を声に出して確認する習慣をつけ、自信を持ってサーブに立てるよう準備していきましょう。
コメント