スマッシュを追いきれない、逆を突かれると一歩目が出ない、前後のフットワークがぎこちない。こうした悩みを解決するカギの一つが、バドミントンで多用されるチャイニーズステップです。
チャイニーズステップは、プロ選手からジュニアまで幅広く使われている効率的なステップワークで、習得できれば一気にコートカバー力が向上します。この記事では、仕組みややり方、練習メニュー、よくあるミスまでを体系的に整理し、今日から実践できる形で詳しく解説します。
目次
バドミントン チャイニーズステップとは何かを正しく理解しよう
チャイニーズステップは、バドミントンにおけるフットワークの中でも、特に前後方向への素早い移動を目的としたステップの総称として使われる言葉です。
一般的には、後ろへの移動時に使う二歩もしくは三歩のステップパターンを指し、重心移動と上半身のひねりを組み合わせて、短時間で大きなストライドを生み出すのが特徴です。
もともとは中国選手が多用していたフォームやステップを日本の指導現場がまとめて呼び始めたものとされ、厳密な公式名称ではありません。そのため、指導者や地域によって若干意味合いが異なることもありますが、共通しているのは、効率的にシャトルの落下地点へ入るための合理的なフットワークだという点です。
まずは、このステップのおおまかな特徴とメリットを理解し、自分がどの局面で使いたいのかをイメージするところから始めましょう。
チャイニーズステップの基本概念
チャイニーズステップの基本は、小さな準備ステップから大きなストライドへ一気に加速することにあります。具体的には、最初の一歩目で方向転換と体のひねりを行い、二歩目で一気に距離を稼ぎ、三歩目で踏み込みと同時にショットに入る、というようなリズムです。
この一連の動きによって、単純なクロスステップよりもスムーズに上半身と下半身が連動し、打点の位置を確保しやすくなります。
重要なのは、ステップそのものよりも重心の流れです。足だけを速く動かしても、体重移動が前後にブレていてはショットの安定感が失われます。チャイニーズステップでは、重心をやや低く保ちつつ、後方へスライドさせるように移動し、最後の踏み込みで一気にエネルギーをシャトルへ伝えます。
このような考え方を押さえると、多少フォームが違っても本質を外さずに自分なりのステップを作り上げることができます。
他のフットワークとの違い
チャイニーズステップを理解するには、従来のフットワークとの違いを比較することが有効です。代表的なものとしてサイドステップ、クロスステップ、チョンチョンステップなどがあります。
チャイニーズステップは、それらと組み合わせて使われることも多く、完全に別物というよりは、効率を高めた発展形と捉えると分かりやすいです。
以下の表は、後方への移動を想定した時の、大まかな特徴比較です。
| フットワーク種類 | 主な特徴 | メリット |
| サイドステップ | 左右に揃え足で移動 | 安定しやすいが長距離移動は遅め |
| クロスステップ | 足を交差させて大きく移動 | 距離を稼ぎやすいがバランスが難しい |
| チャイニーズステップ | 準備ステップ+大きなストライド | スピードと安定の両立がしやすい |
特にチャイニーズステップは、クロスステップのように一歩で大きく動きつつ、サイドステップに近い安定感を持たせられる点が魅力です。そのため、ハイクリアやスマッシュを打つためにバックコートへ素早く下がる場面で多用されます。
チャイニーズステップが重要視される理由
近年のラリーはスピードが増し、1本のショットの遅れが即失点につながる場面が増えています。その中で、いかに早く、かつ無駄なく打点へ入れるかは勝敗を分ける大きな要素です。チャイニーズステップは、こうした高速ラリーに適応するための効率的な移動方法として、多くのトップ選手や指導現場で重視されています。
さらに、チャイニーズステップを習得すると、単に後ろへの移動が速くなるだけでなく、打点を前で取れるようになるため、攻撃の質が向上します。スマッシュの角度が鋭くなったり、クリアの高さや深さに余裕が生まれたりするため、ゲーム全体の展開が有利になります。
このように、フットワーク技術でありながら、ショットの質や戦術面にも大きく影響するのが、チャイニーズステップが注目される理由です。
チャイニーズステップの基本フォームと動きの流れ

チャイニーズステップを実戦で使いこなすには、まず正しい基本フォームと動きの順序を理解することが欠かせません。
間違ったフォームのままスピードだけを上げてしまうと、膝や足首への負担が増えたり、ショットの精度が落ちたりするリスクがあります。
ここでは、特に利用頻度の高い、後方へのチャイニーズステップを例に取り、スタート姿勢から踏み込み、戻りの動きまでを段階的に解説します。一つ一つの局面を丁寧に確認しながら練習することが、最短で習得する近道になります。
スタンスと構えのポイント
チャイニーズステップは、構えの段階で入れた準備がほぼそのままスピードに直結します。まず意識したいのは、肩幅よりやや広いスタンスと、かかとを軽く浮かせた前傾姿勢です。膝と股関節を軽く曲げて、重心を少し低く保つことで、一歩目がスムーズに出やすくなります。
ラケットを持つ側の足は、わずかに後ろに引いたオープンスタンスにすると、後方へのチャイニーズステップに移行しやすくなります。上半身はリラックスさせつつ、胸と顔は相手側へ向けておき、どの方向にも動けるニュートラルな構えを作ることが重要です。ここで力んでしまうと、一歩目の出遅れにつながるので注意しましょう。
一歩目から三歩目までの足運び
後ろへのチャイニーズステップは、一般的に次のような流れで行われます。
- 小さな準備ステップ(プレステップ)
- 方向を決める一歩目
- 大きく距離を稼ぐ二歩目
- 踏み込みと同時にショットへ入る三歩目
まず、相手のショットに合わせて軽いジャンプのようなプレステップを入れ、着地と同時に後方への一歩目を出します。この一歩目で、骨盤と胸をやや後方へ回旋させ、体全体の向きをシャトル方向へ合わせることが大切です。
二歩目はストライドを大きく取り、ややかかとから着地するイメージでしっかり地面をとらえます。最後の三歩目では、軸足を踏み込みながら上半身をひねり戻し、ラケットスイングへスムーズにつなげます。
重心移動と上半身の使い方
チャイニーズステップをスムーズに行うには、足だけでなく上半身の動きが非常に重要です。移動の初期段階では、重心をやや後方へスライドさせながら、胸と骨盤を同じ方向へ回旋させ、体全体で後ろへ運ばれていく感覚を作ります。
ショットに入るタイミングでは、今度は上半身を前方へひねり戻しながら、ラケットを振り抜きます。このひねり戻しのエネルギーがショットの威力につながるため、腰から上をしっかり使う意識が必要です。
重心は常に体の中心に保ち、左右どちらかに偏らないよう注意します。特に、急いで下がろうとすると上体がのけぞりやすいため、お腹周りの力で姿勢を安定させることがポイントです。
前後・左右へのバリエーション
チャイニーズステップは、後方だけでなく、前後左右のさまざまな局面に応用できます。例えば、前方へのショートリターンを拾う際に、最初に小さなステップで重心を前に送ってから、大きく踏み込むといった形で応用することが可能です。
サイド方向では、やや斜め後ろへ下がる動きと組み合わせることで、クロススマッシュやクロスクリアにも対応しやすくなります。このとき、足の向きは完全に横へ向けるのではなく、斜め前方へ開いた角度にしておくと、次の動きへスムーズにつながります。
さまざまな方向へのバリエーションをあらかじめ練習しておくことで、試合中に突然のコース変更が来ても、自然にチャイニーズステップを組み込んで対応できるようになります。
チャイニーズステップを身につけるための練習メニュー
チャイニーズステップは動画や説明だけではなかなか身につかず、段階的な練習メニューを通じて、体にしみ込ませていく必要があります。急に全力で真似をすると、フォームが崩れたり、関節に負担がかかったりする可能性があるため、難易度を少しずつ上げていくことが重要です。
ここでは、初心者から中級者、そして試合レベルで使いこなしたい人までを想定し、ステップごとに分けた練習メニューを紹介します。自分のレベルに合わせて組み合わせることで、無理なく効率的に習得することができます。
その場で行う基本ステップドリル
最初の段階では、移動距離をほとんど取らずにフォームだけを確認する練習から始めます。コートのセンターに立ち、目印となるラインを使いながら、以下のようなドリルを行いましょう。
- プレステップから一歩目の方向転換だけを繰り返す
- 一歩目と二歩目をスローモーションで行う
- 三歩目の踏み込みと上半身のひねり戻しを単独で練習する
この段階ではスピードを求めず、足裏のどこで着地しているか、膝が内側に入っていないかなど、体の使い方を丁寧に確認することが大切です。
鏡がある環境や、動画を撮影できる環境であれば、自分の姿勢を客観的にチェックすることで、より早くフォームを整えることができます。
コートを使った往復フットワーク練習
フォームの感覚がつかめてきたら、実際のコートを使って移動距離を伸ばしていきます。代表的なメニューとしては、次のようなものが挙げられます。
- センターからバックコート右後ろへのチャイニーズステップ → 戻るを繰り返す
- センターからバックコート左後ろ → フロント右前 → フロント左前と連続で動く
- 左右のバックコートを交互にチャイニーズステップでカバーする
このとき、常にスタート地点へ戻る動きも含めて練習することがポイントです。戻りの動きが遅いと次のショットに間に合わなくなるため、チャイニーズステップで下がった後、どの足から戻り始めるか、どのタイミングでスタンスを整えるかまで一連の流れとして反復します。
シャトルを使った実戦的な応用練習
フットワークにある程度慣れてきたら、シャトルを使ってより実戦に近い状況でチャイニーズステップを練習します。パートナーやコーチにフィードしてもらい、次のような形で行うと効果的です。
- バックコートへのハイクリアを連続でフィードしてもらい、チャイニーズステップで対応する
- 後ろへの球と前へのネット球をランダムに出してもらい、判断からフットワークに移行する
- スマッシュ、クリア、ドロップなどショットの種類を指定しながらステップを組み合わせる
ここで意識したいのは、打った後に必ずニュートラルな構えへ戻ることです。打ちっぱなしで終わる癖がつくと、試合で次のショットへの反応が遅れてしまいます。
また、フィードのスピードを徐々に上げていくことで、判断スピードと一歩目の反応も同時に鍛えられます。
自宅や狭いスペースでできる自主トレ
コートが使えない日でも、チャイニーズステップの感覚を維持する方法はあります。例えば、部屋の中でのシャドーフットワークや、ラインテープを床に貼って行うステップ練習などが有効です。
- その場でのプレステップと方向転換の反復
- 片足立ちからの踏み込み練習(バランス強化)
- 短い距離でのミニチャイニーズステップ往復
狭いスペースでの練習では、特に足音を小さくする意識を持つと、着地の柔らかさや体幹の安定が自然と鍛えられます。これにより、関節への負担を減らしつつ、スムーズな動きへとつなげることができます。
チャイニーズステップでよくある失敗と修正方法
チャイニーズステップを練習していると、多くの人が共通してつまずくポイントがいくつかあります。
その多くは、スピードを求めるあまりフォームが崩れたり、重心が高くなってしまったりすることに起因しています。これらの問題を放置すると、フットワークの精度が上がらないだけでなく、怪我のリスクも高まります。
ここでは、特に発生しやすいミスを整理し、それぞれに対する具体的な修正方法を解説します。自分の動きを撮影してチェックしながら、どの項目に当てはまるかを確認し、ピンポイントで修正を行うと効果的です。
一歩目が出遅れる原因と対策
一歩目の出遅れは、チャイニーズステップに限らずフットワーク全般の大きな課題です。原因として多いのは、構えの段階で重心が高すぎることや、かかとに体重を乗せすぎていることです。これらの状態では、スタート時に一度体を沈めてから動き出す必要があり、その分反応が遅れてしまいます。
対策としては、常に膝と股関節を軽く曲げ、つま先寄りに体重を乗せる意識を持つことが有効です。また、相手が打つ瞬間に軽いプレステップを入れることで、着地と同時にどの方向にも動き出せる準備が整います。
練習では、シャトルなしでパートナーに合図だけを出してもらい、その合図に合わせて一歩目を出す反応トレーニングを行うと改善しやすくなります。
ストライドが大きすぎる・小さすぎる問題
チャイニーズステップでは、距離を稼ぐためにストライドを大きく取ることが多いですが、大きすぎるストライドはバランスを崩しやすく、次の動きへの連結が悪くなる原因にもなります。逆に、小さすぎるストライドでは移動距離が足りず、毎回ギリギリの打点になってしまいます。
目安としては、二歩目のストライドが自分の身長の約半分から三分の二程度に収まるようにし、最後の踏み込みで微調整できる余裕を残しておくことが望ましいです。
ラインテープやマーカーを床に置き、毎回同じ幅でステップを踏む練習をすることで、自分にとって適切なストライド感覚を身につけることができます。
上体が起きてしまう・ブレてしまう場合
後ろへ急いで下がろうとすると、多くの人が上体を反らせるような姿勢になりがちです。この状態では、打点が後ろ寄りになり、ショットの威力とコントロールが落ちるうえ、腰への負担も増えてしまいます。
また、左右へのブレが大きいと、次のショットへスムーズに移れず、フットワーク全体が重く感じられます。
修正のポイントは、常にお腹周りに軽く力を入れて、胸と骨盤の向きをそろえたまま移動することです。頭の位置が上下に大きく動かないよう意識すると、自然と重心が安定します。
補助的に、体幹トレーニングや片足バランスのエクササイズを取り入れると、ステップ中の上体の安定感が向上します。
利き足・利き手による癖の修正
利き手側と反対側では、踏み込みやすさや重心のかけ方が自然と異なります。そのため、片側だけチャイニーズステップがスムーズで、逆側がぎこちないと感じる人も多いです。この左右差を放置すると、ラリー中に狙われやすい弱点となる可能性があります。
左右差を減らすには、苦手側だけを集中的に練習する時間を設けることが効果的です。例えば、バックコート左側へのチャイニーズステップを10本連続で行うメニューなどを取り入れ、感覚のズレを丁寧に修正していきます。
また、利き足と逆の軸足で踏み込む場面を意識的に作ることで、どちら側でも安定したステップが踏めるようになります。
チャイニーズステップと戦術の関係
チャイニーズステップは単なる移動技術ではなく、ゲーム全体の戦術と密接に結びついたスキルです。どのタイミングで使うか、どのショットと組み合わせるかによって、相手に与えるプレッシャーや自分のポジショニングが大きく変わります。
ここでは、シングルスとダブルスそれぞれの視点から、チャイニーズステップがどのように戦術へ影響するかを具体的に見ていきます。フットワークを戦術の中で捉えることで、練習の目的がよりはっきりし、実戦で使いこなしやすくなります。
シングルスでの活用シーン
シングルスでは、コート全体を一人でカバーする必要があるため、チャイニーズステップの重要度が特に高くなります。典型的な活用シーンは、相手のハイクリアやロブに対して素早くバックコートへ下がる場面です。この場面で楽に打点へ入れるかどうかで、攻撃に転じられるか守りに追われるかが分かれます。
また、自分がドロップを打った後に相手が高く返球してきた際、チャイニーズステップで素早く下がりつつ、次にスマッシュで攻めるのか、再びクリアで配球するのかといった選択肢を持てるようにしておくことが大切です。このように、フットワークが整っているほど、ショット選択の幅が広がり、戦術的にも優位に立ちやすくなります。
ダブルスでのポジショニングと連携
ダブルスでは、2人でコートを分担するため、シングルスとは異なる形でチャイニーズステップが使われます。特に、後衛の選手が後方へ下がりながらスマッシュやクリアを打つ場面では、チャイニーズステップによる素早いポジショニングが重要です。
後衛がチャイニーズステップでスムーズに下がれると、前衛の選手はネット付近で積極的にプレッシャーをかけやすくなり、陣形全体が安定します。逆に、後衛の戻りが遅いと前衛が下がらざるを得ず、攻撃の形が崩れてしまいます。
ペアで練習する際には、チャイニーズステップのタイミングに合わせて前衛もポジションを微調整し、2人の距離感を一定に保つ意識を持つと良いでしょう。
攻撃的ショットとの組み合わせ
チャイニーズステップは、攻撃的なショットとの相性が非常に良いフットワークです。特に、スマッシュの打点を高く前で取れるようになることで、角度と威力の両方が向上します。これにより、相手をより後方へ押し込み、次のネットプレーやプッシュで畳みかける展開を作りやすくなります。
また、チャイニーズステップで下がりながらも体勢に余裕がある場合、あえてドロップやカットスマッシュを混ぜることで、相手の予測を外すことも可能です。攻撃と見せかけて緩いショットを織り交ぜることで、相手のフットワークを乱し、主導権を握る戦術へとつなげることができます。
守備から攻撃への切り替えへの貢献
守備的な状況から一気に攻撃へ転じる場面でも、チャイニーズステップは大きな役割を果たします。例えば、相手のスマッシュをレシーブした直後に、次のロブやクリアに備えて素早く下がることができれば、ただ返すだけのラリーから、積極的に展開を作るラリーへと変化させることができます。
この切り替えの速さは、そのままラリーの主導権に直結します。チャイニーズステップによって移動の無駄を減らし、常に一歩早くポジションを取れる状態を維持することができれば、守っている状況からでもカウンター攻撃を狙いやすくなります。
レベル別:チャイニーズステップ習得のポイント
プレーヤーのレベルや年代によって、チャイニーズステップの習得方法や重点ポイントは変わってきます。
ジュニア期からしっかり身につけておくと将来の伸びしろが大きくなりますし、社会人から始めたプレーヤーでも、段階を踏めば十分に実戦で使えるレベルまで到達できます。
ここでは、初心者・ジュニア、中級者、上級者・競技志向という三つのステージに分けて、どのポイントに意識を置いて練習すべきかを整理します。自分に近い段階を参考にしながら、練習の優先順位を明確にしていきましょう。
初心者・ジュニアが意識したいポイント
初心者やジュニア世代にとって最も大切なのは、速さよりも正しいフォームです。特に成長期の身体は関節や骨がまだ完全に発達していないため、無理な動きを繰り返すと怪我につながる可能性があります。
まずは、ゆっくりとしたスピードでチャイニーズステップの基本動作を確認し、膝や足首に無理な負担がかかっていないかをチェックしましょう。
指導者や保護者がいる場合は、姿勢が極端に前傾しすぎていないか、上体が反り返っていないかを見てあげることも重要です。
また、遊び感覚を取り入れたフットワークゲームやミニハードルを使ったステップ練習などを用いることで、楽しみながら自然とチャイニーズステップにつながる動きを身につけることができます。
中級者が伸び悩みを突破するコツ
中級レベルになると、ある程度チャイニーズステップ自体は理解していても、試合になると上手く使えないという悩みが出てきます。これは、多くの場合、フォーム練習と実戦の間にギャップがあることが原因です。
フットワーク練習のときはきれいに動けても、ラリー中はショットに意識が集中し、ステップが雑になることがよくあります。
この段階で有効なのは、フットワークとショットを必ずセットで練習することです。例えば、チャイニーズステップで下がってからスマッシュを打ち、すぐに戻るという流れを繰り返すメニューなどを取り入れます。
また、自分の試合映像を確認し、チャイニーズステップを使えている場面とそうでない場面を分析することで、どの状況で使うべきかの判断も磨かれていきます。
上級者・競技志向プレーヤー向けの細部調整
上級者や競技志向のプレーヤーにとっては、チャイニーズステップ自体は既に使えている前提で、どこまで効率を高められるかが課題になります。ここで重要になるのが、重心移動の微調整と、スイングとの同期です。
例えば、二歩目の着地タイミングとテイクバックの開始、三歩目の踏み込みとインパクトの瞬間をどれだけぴったり合わせられるかで、ショットの質が変わります。
トップレベルの選手ほど、チャイニーズステップとショットの連動が非常に滑らかで、無駄な静止時間がありません。自分の動きをスロー動画で確認しながら、足とラケット、体幹の同期をミリ単位で調整していくことが、さらなるレベルアップにつながります。
年代別の注意点と体づくり
年代によって、チャイニーズステップに伴う身体への負担や、鍛えるべき要素は異なります。ジュニア期では、柔軟性と正しいフォームの習得を優先し、過度なジャンプや無理な踏み込みを避けることが大切です。
一方、成人以降のプレーヤーは、筋力や体幹の安定性が不十分だと怪我につながりやすいため、スクワットやランジ、体幹トレーニングをフットワーク練習と並行して行うことが望ましいです。
年齢が上がるほど、ウォーミングアップとクールダウンを丁寧に行い、足首や膝周りのストレッチを欠かさないようにすることで、長く安全にチャイニーズステップを活用し続けることができます。
まとめ
チャイニーズステップは、バドミントンにおける前後フットワークの要ともいえる重要な技術です。単に後ろへ速く下がるためのテクニックではなく、打点を前で取り、攻撃の選択肢を増やし、守備から攻撃への切り替えをスムーズにするための、戦術的な武器でもあります。
記事で解説したように、まずはスタンスや重心位置などの基本フォームを固め、そのうえで段階的な練習メニューを通じて体に動きを染み込ませていくことが大切です。
よくあるミスを客観的にチェックしながら修正を重ねることで、無駄のない効率的なステップへと近づいていきます。
シングルスでもダブルスでも、チャイニーズステップを身につけることで、コートカバー力とショットの質は確実に向上します。今日の練習から、一歩目の意識と重心の使い方を見直すところから始めてみてください。継続して取り組めば、ラリーの中で一歩先を取れる感覚が、少しずつ実感できるはずです。
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